何がどうしたのか、分からないけれども、新年度明けからこのような電話を沢山頂く。
「バーモント社のストーブを使っているのですが、1度メンテナンスをお願いしたい。」
主な内容は、
「昨年もメンテナンスを取付けた業者より受けているがまた調子が悪い。」
「メンテナンスを受けると必ず壊れる箇所があり困っている。」
他多数。
どうやら、model2550や1450を使っているお客さんに集中している事が、
電話口で確認出来る。煙突施工関係(断熱煙突の長さやドラフト、煙突掃除の具合とその方法それと消防法)は、それほど悪くはないように聞き取れる。
私はいつもとりあえずこう言う事にしている。
取付け業者さん(他社薪ストーブ屋さん)へ電話をかけて相談しみてはいかがですか?
大半のお電話をくれるお客さんはこんな事を皆言う。
「もう、いいんです。怒 おたくさんは専門店でしょう。本物のプロのメンテナンス修理をお願いしたいんですよ。」(誇張しておりません。)
そう言われると、、。
しかし、プロに本物も偽物もないと考えるのだがね、、。
日本の薪ストーブ業界はどうなるのかね、、?
貴方は偽物?って聞くのはどうなのかな、、。
伺わせていただきストーブ内部を分解して確認すると、、
よくあるパターンだ。
メンテナンス技術の技量の低さと燃焼方式を理解していない事がもたらす結果だ。
それらが招く故障と不具合に診断できる。
2550は3~4年前、触媒製造時の不具合から下手をすると、二次燃焼ボックスの破損につながる事になり、輸入元はその不良触媒に身に覚えのある製造ナンバーを代理店各位に情報提供を行い交換作業を低料金で行わせた。
その為、薪ストーブ屋はロアとアッパーファイヤーバックを取り外しそのボックスの交換を行った。私も60件ほど行った。その頃もたらした悲劇が現在に至る様だ。
1450は現在のフレックスバーン2040と同じく、ガスケットロープで組立てられ、無触媒機としてデビューした。驚いたことにメンテナンス・フリーと販売当初は謳われた。ついこの前の2005年の秋だった。ところが、本体付属のホースでファウンテンアッセンブリーといわれる二次燃焼ボックスは掃除しきれない。行ったとしてもやったマネに過ぎない。嫌でも本体をある程度に分解してそのボックスを本体から引き出し掃除を行わなければならない。2550に比べると本体価格は安いがメンテの時間はかかる。
上記の2機種、身に覚えのある薪ストーブ屋さんも多いだろう。
では、2550の場合
![イメージ 1](https://livedoor.blogimg.jp/nakamurakouboustove/imgs/3/1/31aa3056.jpg)
1998年頃の私のメンテナンスブックだ。
もう18年も前の事、真面目だった、、。
大雑把だが1次空気と2次空気の流れが分かる。
2次空気温度計で自動的に調整されたその空気はファイヤーボックス下の本体との僅かな空間を通り、ロアファイヤーバックの裏を通り、スロートフードへと導かれ1次燃焼後のそれらと合流する動きをする。
ロアファイヤーバックのAの部分のガスケットロープ7.94㎜がファイヤーボックス下の空間へ入ってしまうと2次空気がそこで途絶えスロートフードへ向かえなくなる。結果、スロートフードが真っ赤になる程加熱される。そして変形して燃焼室内へ落ちる。
SNSでスロートフードが真っ赤になっているのは触媒が正常に稼働している証拠。なんて書き込み見たことあったけど、全くのデタラメだよ。
![イメージ 2](https://livedoor.blogimg.jp/nakamurakouboustove/imgs/e/0/e0a1b824.jpg)
私が伺った2550他社薪ストーブ屋様がメンテナンス修理した本体は全て写真の指の位置やそれ以下の高さにガスケットロープが付いていた。
これでは2次空気がガスケットロープで遮断され、予定通りに流れず、スロートフードは真っ赤になり変形おまけにロアファイヤーバックの裏も熱で赤くなり変形が始まっていた。
解決策としてはメンテ時にロアファイヤーバック裏のガスケットロープの張替を行った場合はそのセメントが確実に固まってからセットを行いウエッジで固定を行う事が望ましい。
貼り付けて直ぐに取り付けるとセメントが未乾燥でウエッジを打ち込むときにロープがずれ込んでしまう。どの道灰に隠れる部分なのでその水平部だけロープを取付けない方法もある。構造と空気の流れを理解していれば面倒な事ではないのだが、、。
貴方のVC model2550ストーブはどうですか?
メンテナンスいたしましょうか?
毎度ありがとうございます。
model1450は次回にします。
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