バーモントキャスティングス社の薪ストーブを使用しているユーザーの中にまれに・・。、
「アッシュドア」を間違えた取扱いで使用している方が見受けられる・・・。
ENCOREとDEFIANTとENCOREーEVERBURNとVIGILANTの4機種はフロントドア下に
アッシュドアが付いている。

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そのドアの開閉目的は中に装備されている「灰受け皿の掃除」である。
当然の如く、その開閉時はストーブ内では鎮火時である・・・・。

ところが、、、。

そのドアを危険極まりない取扱いを行う方がまれにいらっしゃいます・・。

具体的に言うと。
薪の着火時や補給時にアッシュドアを開け燃焼室内に空気を送り込む。って事なんです。
スターター代わりに使うようです。
薪ストーブの1次燃焼用の空気の流れはストーブ後方から入り、ストーブ内で暖められ
フロントドアガラス上部から燃焼室へ流れる動きをしている。設計の上計算されている空気の量で
あり、他に空気が流れ込むと大幅な可燃焼に繋がる事になる。

燃焼中にアッシュドアを開くと燃焼室(炉内)の真下から空気が入り、ものすごい勢いで
燃え始める。ものすごいどころか殺気さえ感じられる炎の勢いになる。

そら、そうだろう。
鞴(ふいご)の原理がそうである。

元来、炎は真下からの空気供給にて驚くべき変浪する。

で、工房内のENCOREで実験した。

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解るようにストーブの下から空気が入り炎が吹き上がっている。
燃焼室内の灰もものすごく舞い上がる。

ダンパーは開いた状態です。

2分後、煙突がパキパキいってきた。
3分後、煙突から臭いニオイがしてきた。フロントガラスが煤けてきた。
5分後、何だか、立ち上がり1200mm程度のシングル煙突表面から煙っぽいのが出てきた。
    熾き火が全て吹っ飛んだようだ。
7分後、シングル煙突表面が少しずつ赤くなってきた。
9分後、ヤバソウなんで、アッシュドアを閉めた。

と、いう事です。

薪ストーブは安全に快適に楽しく使用する道具です。
危険・不愉快・怖い というモノであってはいけません。

一言で言うと『 危険です!絶対に燃焼中にアッシュドアを開けない!』
もう一言、言うと『 煙道火災にも繋がります。』

危険外に、本体の損傷にも繋がります・・・。

ダンパーを閉じた状態でもやって見ましたが、掃除仕立ての触媒の上に舞い上がった灰が
沢山積もっていました。触媒の早期損傷に必ず繋がります。
もう1つ、燃焼室と灰受け皿の間にあるグレート(メザラ)の変形に繋がります。

バーモントキャスティングス社以外にも
ヨツール社やダッチウエスト社などの全てのメーカーに言えますが、誤った使用方法はお止め下さい。

今回、薪の着火時や補給時になぜ、アッシュドアを開いて使ったか理由を聞くと・・・。
「なかなか、薪に火が着かないから・・。」とか、「早く火を付けたいから・・。」等々。

着火は焚きつけからしっかりと火を育てていく事が大切で、いきなり大きな薪には火はつきません。
また、薪は良く乾燥した物を使用するのは鉄則です。
熾き火をしっかり作ることも大切です。

安全に楽しく使うにはある程度のルールが必ずあります。
ルールのないアナログなモノなどありません。

薪ストーブと煙突・・・。
シーズン終盤でお疲れではないでしょうか?

しっかりとしたドラフトが無くなってきた場合、煙突の目詰まりが考えられます・・・。