2020年07月


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「薪を焚く」
ラーシュ・ミッティング 著   朝田千恵 訳  晶文社

ノルウェーの作家によるただの実用書にとどまらず、
もはや美術書といえるお気に入りの本。
薪を焚く工程についてひたすら詳述したものであり、
それは日常的なテーマと思われる。
過酷な北欧の冬を生き抜く人々の自然と対話をして、
自然を尊う営みがとにかく胸に響く。
決して古い歴史書ではない。ノルウェー本国では2011年刊行以来、
16万部のベストセラーとなり、そして世界15か国で翻訳され
50万部のベストセラー。英国The Bookseller誌で2016年最優秀
ノンフィクション大賞受賞。
日本では昨年11月に刊行された。

木を伐って、割って、積んで、乾かし、燃やす。
現在も北欧人にとって薪を焚く行為は人生そのもの。
薪を焚く事への特別な思いがあり、この本が生まれたと思う。
スローライフのすすめではなく、木と薪と人間の深い物語である。
興味深い話は沢山あるが、良い薪を作る事は人間の資質まで、
問うてくる。薪の積み方で人間の将来性を測る言い伝えがあり、
「家にしっかりとした薪棚がない場合は、夫になる資格がない。」
・・・まったくその通りだ。

もう数回読み込んだ。
なぜか、読み終わると所有している斧の手入れをしたくなるし、
薪小屋の薪が美しく見える様に少し積み直す。

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雨降りに この時期想い 冬想う。  房主



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今年の七夕も雨。
私の少年時代はそこそこの確率で七夕の夜
空を見上げて星を眺めていた記憶がある。
七夕飾りを玄関へ取付け、願い事を書き綴った短冊を
飾りの上に背伸びをして取付けたものだ。
それを見ながら大笑いをして楽しい夕飯となった。
遠い遠い思い出です。

今年はその短冊に、新型コロナウィルスの終息そして線状降水帯が
もたらす集中豪雨被害の終息と再建。と、したためる人も多いだろう。
目に見える自然災害と目に見えない新型ウィルスにこれからも私たち
人間は正しく脅えながら暮らさなければならない。
温暖化がもたらす環境問題と災害の関係性は根が深い。


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♪ ささの葉さらさら、のきばに揺れる ♪

願い事が五色の短冊だけでは足りない、、、。


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