2016年01月


薪ストーブを上手に使っているのか、いないのか。
自分では、なかなか判断に苦しむ場合があると思います。

「ストーブを上手に使う」の定義は当然一つだけではありません。
最低限のルールがあるにしてもそれは、ストーブを使用する人の数に値し、
皆それぞれ個の流儀を見つけていることでしょう。

ここでは、その中でも上手に使う目安として少し書いておきます。
使用している薪ストーブの燃焼室が、白くなっていますか?
触媒式だろがクリーンバーン式だろうが多燃焼式だろが、すべてのストーブに言えます。

真黒な煤が燃焼室内に沢山付着している場合は、上手に焚いていない証拠の一つと言えます。燃焼室内は薪が一次燃焼として燃える部屋です、そこに煤やタールはたまたクレオソートが付着しているという事は、完全に一次燃焼温度が低いという証拠です。(完全燃焼していない。)
もしくは燻している証拠にも繋がります。(タールの付着有)
ストーブに取り付けている温度計はきっと150℃~200℃未満の温度でしょう。
この場合、煙突より白い水蒸気の煙とタールの匂いが出ています。

薪ストーブは1次、2次、3次と燃焼を繰り返す鉄や鋳物の箱です。
初めの1次で上手く燃えない場合は2次・3次へ行っても上手く燃えません。
薪ストーブの燃焼は1次燃焼がとても重要であり大切です。
触媒やクリーンバーンに依存して焚く機種こそ1次が大切になります。
1次が上手く行かないと2次燃焼装置が破損したり、煙突トップが早期に詰まります。
触媒もクリーンバーンも魔法の装置ではありません。


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しっかりと乾いた薪を丁寧に。

煙突の不備、ストーブの不備によっても上手にきれいに燃えない場合があります。
シーズン真っ只中、ストーブの火を落とした時間にユーザー点検を行ってください。


ここ2~3日、寒波がきている。それも全国的にだ。南国奄美でみぞれが降ったらしい。
つい数週間前までは、ほとんど積雪はなく、暖冬という事に少々慣れていた訳だが、
例年の如く、すっかり雪国新潟となったな。少し安心した。

この寒波も明日には日本列島を抜けるらしいから、それほどでもないと言っておこう。
我々、山間部の人間としては恵みの雪となったからだ。
長岡市や新潟市といった街場では困った雪となっているようだけどね。
昨日のメンテナンスで訪れた新潟市内のお客さんが言っていた。
「今年は大雪ですよ。大変ですよ。困っちゃう~。」
雪に対してのインフラが雪国の中でもまったく違うことが伺える会話だ。

私は、水墨画の中にいるようなここから見る景色が大好きだ。
針葉樹の山に深々と降る雪。音もなく降り積もる。雪堀り作業は辛い。
しかし、ここで生きる人々からすると冬の暮らしの日常作業だ。
薪作りにとても似ている。黙々と熟すだけだ。
嫌だ嫌だといっても誰もその手を休めない。
そこに力強さがある。

オールポスターズ会社から、ロックウエルのジグレープリントの絵を1枚購入し届いた。
ノーマンロックウエルはアメリカの画家1894年~1978年。
田舎庶民の日常生活を描いたその絵は、高貴な家に育った彼からすると庶民生活への
憧れが見えてくる。一枚の絵の中に沢山のそれがある。



床屋 1950年

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ロックウエルの絵には薪ストーブが出てくる絵が数枚だけある。
正確には石炭ストーブが多い。
1950年代の東海岸の床屋さん。仕事終わりに店の奥で仲間たちと楽器演奏を
楽しんでいるようだ。
店の隅で燃えているポットベリーが憎いな。

マサチューセッツ州のストックブリッジに博物館があることは有名だ。
渡米した時に、その近くまでレンタカーで行ったことはあるが、入館には至らなかった。
しかし、大分県湯布院にミュージアムがあることは知らなかった。
なぜ、あるのか全く分からないけど、、、。
わざわざアメリカMAへ行かなくてもある程度の枚数の絵を見れることは素晴らしい。

芸術的センスは全く持ち合わせていない私。
だけど、いまにも動き出し、声が聞こえてきそうだ。
静かに燃えるストーブの音も聞こえる。
窓の外の大雪を知らんぷりして、薪ストーブのそばでこの絵を長く見続けよう。






年末年始の休みとその後の3連休が終わり、嫌であるが手を振り、

今年の正月気分とさようならだ。

非現実な日常はまた1年後に必ずやってくるからそれまで元気で暮らそう。

さてと、

何はともあれ、これだけの小雪はあまり記憶にない。(豪雪ならばいくらでもある。)

通常、クリスマス寒波と言われる冬型が押し寄せ、年末は1.3m~1,7mほど雪は積り、

今時分には、小正月寒波がやってくるのが、正しい冬の姿なんだけど、、。

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現在はこの写真よりも30cmは減っている。(融けている。)

近隣のスキー場は雪不足でクローズしているところもあるそうだ。

まったく、おかしな冬だな、、、。




おかしな冬の中、おかしなモノを考え造った。


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事務所の片隅で、やる気なさそうに燃えているAspenにウォーミングシェルフを付けた。

イントレピッドのトップを加工し、スティは鉄を鍛造して形を整え、ドラゴンブランケット

を取り付けて、ミトンラックもつけた。

以前より考えていたが、格子上のシェルフもバーモントらしくて良いけど、あまりモノ的な

トップを使うことでDIY感が出て、個人的には満足した。なので左右取り付けた。

シガータイプと言われる奥行きが深いストーブにもシェルフがあるととても便利ですね。


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歴史あるアメリカ・バーモント州のエルム・ストーブにはシェルフが取り付けられます。

美術品レベルの本体フォルムはとても美しいですね。


ポットベリーやシガータイプのストーブはそのデザインが素敵だ。

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ハイクオリティのアンティークストーブはバーモント州南部のアーリントンにある

Good Time Stove Co へどうぞ。



今年も宜しくお願いします。

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2016年正月明。

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