2014年05月

 
煙突工事は真っ直ぐに。
 
なるべく曲げない。
 
これが理想。
 
 
新築住宅の場合は、図面の段階で断熱煙突だけは、
 
曲げない選択を行うようにしている。
 
オフセットはシングル煙突(本体上部1500mm程度)で、
 
せいぜい300mm以内程度におさえる。
 
エルボは30度曲がり以内にする。
 
45度×2では掃除ブラシがキツくなる為、
 
煙突を外して掃除しなければきれいにならない。
 
とても手間がかかり、大変な作業になる。
 
私がするのかお客様がするのか。
 
どちらにしても、そんな選択はしたくない。
 
 
 
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薪ストーブの設置工事を新築住宅と既存住宅の2つに分けた場合、
 
圧倒的に新築住宅が多いと思われるかもしれないが、
 
中村工房ではそうではない。
 
6:4で既存住宅が多い。
 
 
以前より薪ストーブを使われていたお客様の場合は、
 
安全で快適な薪ストーブのある暮らしを望む事の中で、
 
安全な煙突と掃除が楽な煙突プランを強く要望される。
 
「危なく大変な煙突はコリゴリです。」 と、よく言われる。
 
 
初めて薪ストーブを導入しようと計画されているお客様は、
 
「新築でなければ導入は無理なのでしょうか?」 と、よく言われる。
 
「設置場所は限られますが、無理ではありません。
その限られる は、煙突との絡みからです。」 と、私は言う。
 
 
煙突との絡み は、屋根の形状を含む屋外と室内両方を意味する事。
 
とても重要なポイントとなる。
 
だから、妥協していいかげんなプランで工事は出来ない。
 
いや、絶対に行わない。
 
その場合は丁寧に工事依頼をお断りする。
 
 
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既存住宅でまた一つ良い煙突工事が出来た。
 
迷うことなく、屋根を破り、煙突を真っ直ぐに立ち上げる。
 
 
 
 
 
そう、私はわがままな薪ストーブ屋なんだよ !
 
 
 
 
 

 
春季のメンテナンスがつづきますが、
 
天候に恵まれていますので順調です。
 
今年も多くのメンテ依頼に対応していますが、
 
1シーズンがんばってくれたストーブも疲れがあちこちありますね。
 
 
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本体の分解・掃除・メンテ・組立・調整をする中で、
 
たまにボルトを折ります。
 
高温にさらされ酸化に伴い強度がなくなり、折れるのです。
 
緩めなければ折れませんがね。
 
銅粉を成分とする焼付き防止剤を塗ろうが塗るまいが、
 
テンションをかける事と金属疲労により、折れる時には折れてしまいます。
 
手道具レンチで少しずつ右左回していると、
 
これは折れる!って思った時は、決まり良く折ります。(笑)
 
後はサンダーで慣らして、ドリルで再度穴を開けて、タップをたて、
 
雌ネジを切り終えれば良いだけの事です。
 
 
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しかし、13~15年前のVCストーブの中には少量ですが、
 
ステンレスのボルトが使用されている場合があります。
 
それもアッパーファイヤーバックやエアープレート等の場所です。
 
なので、ボルトを折ってしまうと少し難儀しますね。
 
ステンレス用の工具(ドリル・タップ・ダイス)は鉄用のそれより、
 
頻度の割には持ちが悪いし値段も高いですからね・・・。
 
この前のメンテではステンボルトを4本折りました、、、。
 
新規のパーツへ取り替えれば何もここまでする事はないのですが、
 
使えると判断したモノ(パーツ)は使う。をメンテの基本としています。
 
 
 
 
 
 
 
さて、屋根の上では雀達が巣作りの真っ最中のようです。
 
 
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雀はトップから進入し、ダウンドラフト防止のカラーの上に巣を作ります。
 
防風板がある丸トップは外敵から巣を守るには絶好の場所となります。
 
そのカラーがなければ作れませんがね。
 
メッシュ(網)があるから煙突の中にはなかなか進入出来ません。
 
が、格子状のメッシュは詰まり易いですね。
 
 
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上の画像はメンテ前ですが、
 
内側メッシュが縦だけなので殆どススやタールが付着していません。
 
ラウンドトップの縦メッシュのように外側にそれが付いていると、このようにはいきません。
 
煙は外気にさらされると一気にその温度を下げてしまい、
 
ススやタールが付着する可能性が高くなります。
 
賛否両論ありますが、ダウンドラフト防止のカラーと格子状のメッシュは、
 
必要ないと私は考えます。
 
 
 

 
5月も中旬となり、水が入った田んぼからは蛙の合唱が聞こえてくる。
 
心地よい春はあっという間に過ぎて行くようです。
 
でも、まだ、薪ストーブは焚いています。
 
朝と晩だけですがね。
 
 
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家の中に火がある事は素晴しいです。
 
朝と晩が楽しみな日々です。
 
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火のある暮らしは、とても贅沢な時間をくれます。
 
その事に気づく5月。
 
暖房と料理に明け暮れた冬が終わり、
 
つかの間の季節には、やわらかい炎が、癒してくれます。
 
 
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いやぁー、薪ストーブってホントいいな。
 
使える人は使った方がいいよ
 
薪ストーブ。
 
 
 
 
 
 
 

 
山での伐採作業に必要な手道具は、
 
チェンソー・プラスティック製のクサビ・斧・ティンバージャック・おいしいコーヒー。
 
 
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まずは一息入れてから、マーキングしておいた雪折れ杉を倒します。
 
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枝を払い、状態を確認します。
 
そして、チェンソーのバーをモノサシにして約42cmに玉切ります。
 
この時、木の重みで切り口が締まり、バーが挟まりやすくなりますので、
 
プラスティック製のクサビを切り口に噛ませます。
 
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土の上、数センチのところで切る事をやめておきます。
 
最後まで(下まで)切ると土や石に当たりますのでソーチェーンを直ぐに傷めますからね。
 
 
 
グレンスフォシュ450の斧は斧頭がハンマーになりますので、
 
木を切り倒す時のクサビの打ち込みやこのような玉切りの時には、
 
とても重宝します。
 
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とてもバランスの良い斧で私は大好きです。
 
山の中へ入るときは、450と442と420を必ずもって行きます。
 
 
 
数センチ切り残した木をティンバージャックを用い、少しずつ木を回します。
 
本来、その道具はスタンドバーで丸太を浮かせて固定した上で玉切る為のモノですが、
 
私は木回しとして使用する事が多いです。
 
柄に鉄パイプを噛ませてテコの応用で大木も楽に回せます。
 
 
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アメリカでは、こうした道具はピーヴィーと呼んでいます。
 
ログのビルダーさんから林業家の多くが斧同様に必ずもっている道具の一つです。
 
 
 
クルクル回して、切り残した数センチの部分が上にきたら、
 
その部分を切ります。
 
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土や石など当たらずに玉切りが出来ます。
 
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とても簡単に効率よく作業ができます。
 
 
 
後は横付けの軽トラに積み、
 
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軽トラの荷台から薪割り機へコロンと移動して割ります。
 
 
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薪作りの終盤戦は軽トラ10杯分の杉薪です。
 
山で切り倒し、玉切り、軽トラに積み、山を下り、薪割り機で割り、積む。 の繰り返し。
 
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スバルサンバー4WDのリアエンジン最終型はホイールベースが短く、
 
細くてカーブのキツイ林道(獣道)でも小回りが良く、元気に走ってくれます。
 
ちょっとしたラリー車を運転している気分になります。
 
私にとって裏山で雪折れした杉の伐採は楽しい作業の一つです。
 
伐採の合間に山菜を取ったりしますからね。
 
毎年楽しみながら行います。
 
杉薪愛好家の私にとって、(強がりに聞こえるかも知れませんが、、)
 
広葉樹の薪作りは殆どしません。
 
それは、裏山には殆ど無いからです。
 
その土地柄にあった簡単に手に入る樹種で、
 
薪エネルギーとなる事が重要だと考えています。
 
火持ちが悪ければ、量を集めれば良い。
 
そんな考えもあります。
 
最高級の楢の木を苦労して5トン集める方がいるならば、
 
私は杉の木を簡単に12トン集めます。
 
それで、良いのです。
 
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ひと夏超えれば、赤みも取れて含水率は15%前後になります。
 
薪は種類ではなく、乾燥が大切です。
 
雪深く雪消えの遅いこの地では杉薪は理想と言えます。
 
まだまだ、杉薪作りはつづきますが、
 
工事やメンテナンスの合間の作業です。
 
少しでも時間が空いた時に行います。
 
乾燥期間のタイムリミットもうすぐですからね。
 
 
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ガツガツやると、くたびれます。
 
ゆっくりすぎると、間に合いません。
 
ヤバイ・マズイ と思っている人は、
 
丁寧に少し細かめに割りましょう。
 
 
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* 連休明けからは工事で忙しくなります。
 
メンテナンス等のご連絡はお早めにお願いします。
 
 
 

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